不眠症の対策

不眠症の対策」という題で動画を作ってYoutubeにアップロードしました。

 

(以下、太字は私の判断です)

 

本人の話(訴え)

就眠困難、浅眠、中途覚醒、早朝覚醒
生活の習慣(起床時間、就寝時間、日中の寝る時間)
日中の症状(特に眠気)(昼夜逆転)
随伴症状(夜間多尿や夜間頻尿など)

 

(1)「不眠症」(厚生労働省)
不眠症 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)
「不眠の原因
・ストレス(対応します)
・からだの病気(対応します。特に痛み
・こころの病気(対応します。特に軽症のうつ病)
・薬や刺激物
生活リズムの乱れ(対応します)
・環境」

 

「不眠への対策
・就寝・起床時間を一定にする
・睡眠時間にこだわらない
・太陽の光を浴びる
・適度の運動をする
・自分流のストレス解消法を
・寝る前にリラックス・タイムを
・寝酒はダメ
・快適な寝室づくりを」

 

(2)「不眠症」(ハーバード大学)
Insomnia: Restoring restful sleep – Harvard Health
不眠の原因
・精神的状況‥‥うつ病、不安、ストレスなど
・睡眠障害‥‥‥閉塞性呼吸障害、周期性肋骨運動障害、ムズムズ足症候群など
・医学的病気‥‥消化管食道反射、慢性閉塞性肺疾患、気管支喘息、うっ血性心不全、ホットフラッシュ、慢性関節リウマチなどの慢性疼痛を起こす疾患、良性前立腺過形成、その他の排尿障害、甲状腺機能亢進症など
・神経障害‥‥‥パーキンソン病、脳卒中、認知症など
・精神興奮‥‥‥カフェイン、ニコチンなど
薬剤性不眠‥‥うっ血除去剤、気管支拡張剤、ある種の抗うつ剤、ステロイド、βブロッカー、利尿剤、睡眠薬の不適切使用(リバウンド不眠)など」

 

睡眠衛生
・毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きる
・日光を浴びる。就寝前には明るい光を避ける
・寝室を寝る目的だけに使う。特にテレビやネットを見ない
・昼寝をしない。どうしても昼寝が必要な場合は、15分~20分以内にする
・毎日30~45分の中等度の運動を行う。歩くのがお勧め
・就寝時間が近づいたら活動を落として、リラックスするためのルーチンを行う。静かな音楽を聞くなど
・夕方以後はカフェインを避ける。もし夜間に排尿で起きるのなら、夕食後は水分摂取を避ける。夕食後はアルコールを避ける。多くの人は、アルコールを鎮静剤と考えているが、実際にはアルコールは睡眠の質を悪化させる
・寝室を暗くして静寂にする。適温にする。
・睡眠について心配しない。時計を見ない眠れない時間には、焦らずに、ただ体を休めればよい。リラックスできて楽しいことを考える

 

(3)「不眠症」(英国国民健康サービスNHS)
Insomnia – NHS (www.nhs.uk)
「家庭医は、何が不眠の原因になっているかを突き止めようとするであろう。その結果、別の医療機関の受診を勧めることもあり得る」
「家庭医は、不眠の認知行動療法を行うかもしれない」
「家庭医は、今では睡眠薬を稀にしか投薬しない。睡眠薬では重大な副作用が起きる場合があるし、睡眠薬の依存症になる場合もある。睡眠薬を処方する場合も2,3日分だけであり、特別な場合でも2、3週間分だけである。特別な場合とは、不眠が重症で、他の治療を行っても効果が無い場合である」

 

(4)「不眠症を改善させるための10のヒント」(NHS)
10 tips to beat insomnia – NHS (www.nhs.uk)
・毎日同じ時間に眠る
・快適な睡眠環境を作る
・毎日運動する
・カフェインを減らす
・アルコールを減らす。アルコールは睡眠を妨害する
・禁煙する
・就寝前はリラックスする。風呂に入るとか、静かな音楽を聞くとか、簡単なヨガをするなど
心配事を紙に書く
・眠れないときは、しばらく起きて、リラックスする

 

(5)「不眠症治療のガイドライン」(NHS)(2019年5月)
APPENDIX 5 (candi.nhs.uk)
第一選択 ゾビクロン
第二選択 テマゼパム(日本国内は未販売)
第三選択 ゾルピデム
妊婦   プロメザジン
学習障害 メラトニン

 

眠剤の名前 用量 高齢者の用量 半減期 高齢者の半減期
ゾビクロン  7.5  3.75-7.5   3.5-6.5   8
ゾルピデム  10    5     2-3  より長い

 

(例えば、BZの眠剤2剤を服用している方が入所してこられたとします。私は、次のようにしています。1剤ずつ切り替えて、ゾビクロン7.5mgとゾルピデム5mgにします。次にゾビクロン7.5mgを半量にします。次に半量のゾビクロンを切ります。次にゾルピデム5mgを半量にします。そしてゾルピデムを切ります。それぞれ、1ヶ月以上開けて行います。全部で半年以上かかります。うつ病のある方では眠剤を切りません。減量がうまく行かない時は、減らさずにしばらく同量に留まります。薬物依存対策として、リスペリドン1mgの半錠か1錠を使う場合もあります)

 

(6)「不眠症」「米国国立健康研究所NIH」
https://www.nhlbi.nih.gov/health-topics/insomnia
「健康的な睡眠習慣
・寝室を快適にする
・毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きる
・カフェイン、ニコチン、アルコールを避ける
・習慣的に日中に運動する
・昼寝を避ける
・毎日同じ時間に食事をする
・就寝前は飲水量を制限する
・ストレス対策を行う。例えば本を読む。静かな音楽を聞く。風呂に入るなど
・ストレス対策の新しい方法を学ぶ。例えばマッサージ、瞑想、ヨガ、鍼など
・ある種の薬を避ける。例えばある種の風邪薬やアレルギーの薬。主治医に薬について相談する

 

投稿日:
カテゴリー: 依存症

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