大腸がんは遺伝するか

大腸がんは遺伝するか」という題で動画を作ってYoutubeにアップロードしました。

大腸がんは多い。身内に大腸がんの人がいると心配になる
2020年(予測値)計5万4000人死亡。男性では肺がんの次に多い、女性は最も多い(国立がんセンター)

「遺伝性大腸がんとは、家族性大腸ポリポージスのことである。家族性大腸ポリポージス(遺伝性)は、大腸がんのうち1%もいない」という意見あり

セシル内科学(古い版)「大腸がんの30%は遺伝性」
厚生労働省の「家族性腫瘍研究班」「大腸がんの30%は遺伝性」

大腸がんは生活習慣病
生活習慣は近親者では似ていることが多い
タバコ、アルコール、食事習慣
家族内の集積性があっても当然

「遺伝性」という言葉の意味
生殖の仕組みを通じて、親から子どもへ病気が移行してゆく
生殖細胞(卵子、精子)受精、受精卵の分割、発生

黒木先生(がん遺伝子の研究)
がんは体細胞に起きる現象である。そのがんが生殖の仕組みを通じで子に移行することはあり得ない
(がんは遺伝しない)

がんとは何か(どのようにしてがんになるか)
山極教授「タールがん」

細胞ががん化する仕組み:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ] (ganjoho.jp)
「がん細胞は、正常な細胞の遺伝子に2個から10個程度の傷がつくことにより、発生(する)」
がん遺伝子のスイッチが入る。がん抑制遺伝子のスイッチが切れる

がんの性質
無限に増殖する。血管の壁をすり抜ける。転移する。転移先で血管を引き込んで血管を増殖させる

国立がんセンター
大腸がん 基礎知識:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ] (ganjoho.jp)
要因: 赤肉(牛、豚、羊)、加工肉(ベーコン、ハム、ソーセージ)、飲酒、喫煙
予防: 禁煙、節度ある飲酒、バランスの良い食事、食物繊維、運動

生殖細胞にある、スイッチの入ったがん遺伝子は、遺伝する
(がん遺伝子も遺伝子の一つである)

がんという現象は遺伝しないが、スイッチの入ったがん遺伝子は遺伝する

「Hereditary and Familial Colon Cancer」(2010年)
Hereditary and Familial Colon Cancer (nih.gov)
「大腸がんの2~5%は、明確に定義された遺伝性の疾患によるものである。例えば、リンチ症候群、家族性腺腫ポリポージス、MUTYH関連ポリポージス、過誤腫様ポリポージスなどである。これらの疾患では、大腸がんをきたすリスクが高い。これらの疾患に加えて、大腸がんの3分の1は、家族性のリスクが高く、遺伝が関与しているものと思われる。上記の疾患をもたらす遺伝子よりも頻度が高い多くの遺伝子が同定されている。これらの遺伝子の遺伝子浸透度は低い」
(1%未満→2~5%に増えている)

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejm200007133430201
「4万4788組の双子を対象とした。9512組の1万0803人にがんが発生した。大腸直腸がんでは、リスクの35%が遺伝的要因で説明された(95%信頼区間は10%~48%)」

卵性 一致 不一致
男性 一卵性 10 202
男性 二卵性 17 393
女性 一卵性 20 214
女性 二卵性 15 453

(この研究では、「他の多くのがんは、遺伝ではなく環境要因による」と述べていた)

子どもを作り終えるまでは、がん予防をしっかり行う必要がある
若い人は「乾杯しよう」などとのんきなことを言っている場合ではない
若い女性をターゲットにしたアルコール販売促進活動は、やめるべきである

生まれた子どもに遺伝子検査をすれば、ある程度は分かる

遺伝子の保護(国立がんセンター)
遺伝子は遺伝する
自分や子どもの遺伝子を大切にする必要がある

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カテゴリー: 依存症

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